粉塵監視+制御=カイゼン

粉塵が人体へ与える影響や対策

セラミックス原料や加工で生じる
粉体でお困りごとはありませんか?

 

粉塵対策の方法|室内・工場・工事現場で効果的な対策

       【 目次 】
1.粉塵作業が人体に及ぼす影響
2.健康被害防止のための予防策
3.粉塵が発生した場合の対策
4.快適な職場の空間づくりのために

1. 粉塵作業が人体に及ぼす影響

粉塵が発生・浮遊する作業場で、作業者が長い期間それを吸引してしまうと『じん肺』へと発展する可能性があります。
粉塵作業やじん肺に関する法令には、「労働安全衛規則」に加えて、「じん肺法」と「粉じん障害防止規則」などがあります。じん肺法第2条では、「じん肺とは粉じんを吸入することによって肺に生じた線維増殖性変化を主体とする疾病」と定義されています。「線維増殖性変化」というのは、肺が異物である粉塵を吸入し続けてしまった時に生体の対処能力を超え、結果として肺に不可逆的な変化が発生した状態を意味します。
この状態がじん肺であり、発症まで10年以上の経過をたどることもある上、根本的な治療法は現在においても確立されていません。ひとたび発症すれば悪化させないことが治療の目標となります。

2. 健康被害防止のための予防策

健康被害を発生さないようにするには、発塵現場への予防が最重要かつ根本的な対処法です。
粉塵環境下での作業は特に製造業や鉱業・建設業に多く、予防は大きく分けて下記の3点が基本となります。

1.粉塵を発生させない(=作業環境の改善)
2.粉塵の拡散を防止する(=換気対策の実施)
3.粉塵を吸入しない(=呼吸用保護具の適切な使用)

 

3. 粉塵が発生した場合の対策

対策1:粉塵の発生を抑える

作業方法や原材料の見直し
作業方法を変更したり、工程の自動化や遠隔操作をすることで、直接作業に従事しなくてもよい環境にします。また、原材料の見直しも有効です。
建物の構造や設備の配置を見直し
飛散した粉塵は屋内の梁や窓枠などに堆積しやすく、人の動きにより再び飛散します。
梁ならば上部を曲面にしたり、傾斜をつける、窓枠にも傾斜をつけるなどし、堆積しにくい構造にすると軽減されます。床と壁の境目にも堆積しやすく、直角ではなく丸みを持たせ、掃除しやすいようにします。設備の配置では、粉塵の発生する工程と発生しない工程を分け、屋内全体に粉塵が飛散しないように工夫します。
粉塵の発生源を密閉して対策
粉塵が発生する機械や設備を密閉し粉塵の飛散を抑える。原料や製品の投入口、取出口をビニールのカバーや蓋などで覆い、粉塵が外部に出ないようにします。
散水などによって粉塵の飛散を抑える
粉塵の飛散を抑える方法として、「湿式法」を活用します。
研削作業などの加工時に水や油をノズルなどで注ぐことにより、発生する粉塵の飛散を防ぐことができます。また、粉塵を吸着しやすくした粉塵防止剤などを、ミストなどにして噴霧しておくことで、粉塵の飛散を抑えることもできます。

対策2:集塵機で取り除く

機械や設備など、粉塵の発生源にフードを取り付け、そこから空気を吸引することで、粉塵を吸引することができます。
集塵機は、フード、ダクト、除じん装置、ファン、排気口で構成されます。
作業現場の空間に「送気」と「吸気」によって空気の流れを作り出し、発生源から発生する粉塵をその気流によって補足し、一定の方向へ排出します。

 

対策3:粉塵の濃度を薄める

空気を入れ替える全体換気

空間内の粉塵の濃度を薄めるためには、外部から新鮮な空気を取り込み、作業する建物全体を換気することが大切です。
ただし、粉塵が多量に発生する作業現場や粉塵の有害性が高い場合は郊外に排出してしまう危険があるため有効ではありません。その場合は、集塵機など、他の対策と組み合わせながら行う必要があります。

4. 快適な職場の空間づくりのために

今いる環境がきれいだと思っていても、実際には多くの粉塵が存在しているかもしれません。健康だけでなく、製品の品質にも影響を与えかねない粉塵。発塵対策について、改めて考えてみませんか。

快適な空間づくりは、「健康被害の防止」、「保全負担の低減」、「コスト削減」にもつながります。私たちマツシマメジャテックは、あらゆる環境における発塵状況を見える化。どこにどれだけの粉塵が存在しているのか、見逃している発塵がないか、さまざまな場面に応じた計測方法をご提案いたします。
お電話でも承ります。小さなことでもお気軽にご相談ください。
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