ポジティブリスト制度とは?わかりやすく3分で解説

食品産業における規制と品質管理の向上を促進するために、ポジティブリスト制度が導入されました。この制度は、食品製造業者に対して、食品製品に許可された特定の成分や添加物、化学物質、またはプロセスを明示的にリスト化することを要求します。
つまり、ポジティブリスト制度は、何が許可されている物質かを具体的にリストアップし、それ以外の成分や物質の使用を制限または禁止することで安全性を確保するアプローチです。

尚、ポジティブリスト制度は、以前の「ネガティブリスト制度」からの進化として、食品産業における新しい規制アプローチを提供しています。

目次[非表示]

  1. 1.ネガティブリスト制度からポジティブリスト制度への変遷
  2. 2.ポジティブリスト制度のメリット
    1. 2.1.明示性と透明性
    2. 2.2.安全性と品質
    3. 2.3.効率性
    4. 2.4.顧客保護
  3. 3.結論
  4. 4.ポジティブリスト制度に対応したレベル計


ネガティブリスト制度からポジティブリスト制度への変遷

以前、多くの国や地域では「ネガティブリスト制度」が採用されていました。この制度では、特定の有害成分や添加物がリスト化され、そのリストに掲載されていない成分や添加物の使用が許可されていました。つまり、何が禁止されているかを具体的にリストアップし、それ以外の成分や物質は許可されていました。

しかし、ネガティブリスト制度にはいくつかの制約がありました。新しい成分や添加物の導入が遅れ、規制プロセスが煩雑で時間を要しました。さらに、新しい科学的情報が得られた場合、既存のリストを更新することが難しかったため、安全性に関する最新の知見を反映することが困難でした。


ポジティブリスト制度のメリット

ネガティブリスト制度からの移行として、ポジティブリスト制度が採用されるようになりました。この新しいアプローチでは、何が許可されているかを具体的にリストアップし、それ以外の成分や物質の使用を制限または禁止します。この変更にはいくつかのメリットがあります。


明示性と透明性

ポジティブリスト制度は、許可された成分や添加物をリスト化し、透明性を高めます。これにより、食品製造業者が製品に使用できる成分や添加物が明確に定義され、規制順守が容易になります。


安全性と品質

ポジティブリスト制度において、許可された成分や添加物は科学的に検証され、食品の安全性と品質を確保するために使用されます。これにより、消費者の安全が守られ、一貫性のある高品質な製品が提供されます。


効率性

ポジティブリスト制度は、新しい成分や添加物の導入を促進し、最新の科学的情報に基づいてリストを更新しやすくするメリットがあります。新しい成分の安全性評価や規制プロセスが迅速化し、製品のイノベーションが支援されます。


顧客保護

ポジティブリスト制度は、消費者の安全を最優先に考え、食品製品に有害な成分や物質の使用を制限または禁止します。これは、消費者を守り、信頼性の高い製品を提供する役割を果たします。


※ ポジティブリスト制度の更に詳しい情報について

ポジティブリスト制度の対象物質など、もっと詳しく知りたい方は、厚生労働省サイト「食品用器具・容器包装のポジティブリスト制度について 」にて詳しく紹介されていますので参考にしてください。


結論

ポジティブリスト制度は、製品の品質と安全性を保護し、消費者と企業双方に利益をもたらす重要な規制アプローチです。食品産業や製造業において、何が許可され、何が許可されていないかを理解することは、製品の信頼性を高め、安全性確保の重要なステップです。この新しい制度により、食品業界はより迅速に変化に対応し、最新の安全性と品質の要件を満たさなければなりません。



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