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クリーンルームとは?

【徹底解説】クリーンルームとは?求められるクラス・服装・換気回数


目次[非表示]

  1. 1.クリーンルームとは?
  2. 2.1.クリーンルームの仕組み
    1. 2.1.クリーンルームの方式
    2. 2.2.一方向流方式
    3. 2.3.非一方向流方式(乱流方式)
  3. 3.2.クリーンルームの管理におけるクリーン度
    1. 3.1.Classに応じた用途例
    2. 3.2.クリーンルームを導入するメリット・デメリット
    3. 3.3.クリーンウェア
      1. 3.3.1.クリーンルームではクリーンウェアを着用
      2. 3.3.2.クリーンウェアは清浄度クラスに合ったものを着用
  4. 4.クリーンルームに適したの換気方法
  5. 5.クリーンルームの換気回数
  6. 6.クリーンルームが換気されたかを確認する方法は?

クリーンルームとは?

クリーンルーム(clean room)とは、空気清浄度が確保された部屋のことです。防塵室(ぼうじんしつ)とも呼ばれています。
電子工学、生命科学・医療、食品産業等でそれぞれに要求仕様があり、それに応じたクリーンルームの態様がある。
またクリーンルームの定義は、『空気中における浮遊微小粒子、浮遊微生物が限定された清浄度レベル以下に管理され、その空間に供給される材料、薬品、水やその他についても不純物、ゴミを取り除いてゴミを持ち込まないようにしようとする空間』のことです。
(コンタミネーションコントロール用語 JIS Z8122 4001より引用)


1.クリーンルームの仕組み

クリーンルームの環境を維持するには『異物を持ち込まない 』『発生させない』『堆積させない』『排除する』という4つの原則を守る必要があります。

まず、異物の持ち込みや発生を防ぐために、機器や材料は基本的に全て洗浄が必要です。人が出入りする際はエアシャワーを浴び、ゴミや細菌などを持ち込まないよう徹底します。

さらに、異物が堆積しないよう、掃除がしやすい構造にすることも重要です。可能な限り凹凸を少なくして、ゴミが溜まらないよう環境を整えなければいけません。万が一、異物が入り込んだり発生したりしても排除できるよう、発塵部付近で排気を行う仕組みや、室内の気流を妨げないような構造が導入されています。空調設備や除塵設備だけではなく、それぞれの装置を制御するための設備も必要です。また、埃やゴミが静電気によって吸い寄せられることがないよう、除電をしたり、室圧制御をしたりするシステムも欠かせません。

クリーンルームは気密がとられていて、天井に設置されたHEPAフィルターやULPAフィルターなどの高性能フィルターとファンが一体化したファンフィルターユニットから、清浄な空気が供給されています。
床面や壁面の床に近い位置に排気経路を設けることで、クリーンルーム内の浮遊物を含む空気を外部に押し流しています。また、これによりクリーンルーム内は外部よりも圧力が高い、陽圧の状態になっているため、外部からの空気が入らない構造となっています。




クリーンルームの方式

クリーンルームは気流方式によって、主に一方向流方式と非一方向流方式に分類できます。

一方向流方式

クリーンルーム内に設置されたフィルターから送風された清浄な空気が、一定の速度でクリーンルーム内を一方向に流れます。この流れは、通常、天井から床へ向かうように設計されています。このような一方向の空気流によって、クリーンルーム内の微粒子や有害物質の拡散を最小限に抑えることができます。

一方向流方式の特徴

  1. 高い清浄度の維持: 一方向の空気流によって、クリーンルーム内の微粒子や有害物質の侵入  を防ぎ、高い清浄度を維持することができます。

  2. 作業領域の保護: 一方向流によって、作業領域や特定のエリアを特に清浄な状態に保つことができます。特定のプロセスや実験において、微粒子や異物の混入を最小限に抑えることが求められる場合に有効です。

  3. 高いエネルギー消費: 一方向流方式は、フィルターからの送風によって空気を一方向に流すため、エネルギー消費が比較的高くなる場合があります。送風機やフィルターの運転には、一定の電力が必要です。

非一方向流方式(乱流方式)

クリーンルーム内に設置されたフィルターから送風された空気が、複数の方向に乱れた流れを作ります。この乱れた流れによって、クリーンルーム内の微粒子や有害物質を均等に拡散させることで、全体的に均一な清浄度を維持します。

乱流方式の特徴

  1. 均一な清浄度: 乱流状態にした空気流によって、クリーンルーム内の微粒子や有害物質が均等に拡散されるため、全体的に均一な清浄度を維持することができます。

  2. 柔軟な作業領域: 乱流方式では、空気流が複数の方向に乱れているため、作業領域の位置や形状に制約が少なく、柔軟な配置が可能です。特定の作業領域や装置に対して、より高い清浄度を提供することができます。

  3. 低いエネルギー消費: 乱流方式は、一方向流方式と比較してエネルギー消費が比較的低くなる場合があります。均一な空気流を維持するためには、一定の送風機やフィルターの運転は必要ですが、一方向流方式ほどのエネルギーが必要ではありません。


2.クリーンルームの管理におけるクリーン度

クリーンルーム内の清浄度は、規格により基準が設けられています。クリーン度は1㎥空気中の0.1μm以上の粒子数の指数で表され、粒子の大きさと量によりクラス分けされます。クリーン度のクラスは下表のようになっています。


清浄度
クラス
(ISO)


次の対象粒径以上の粒子に対する上限粒子数濃度(個/㎥)
米国連邦規格
209E洗浄度
クラス
(現在は廃止)
0.1µm
0.2µm
0.3µm
0.5µm
1µm
5µm
1
10
2





2
100
24
10




3
1,000
237
102
35


1

4
10,000
2,370
1,020
352
83

10
5
100,000
23,700
10,200
3,520
832

100
6
1,000,000
237,000
102,000
35,200

8,320

293

1,000

7



352,000

83,200
2,930

10,000

8



3,520,000
832,000
29,300

100,000

9



35,200,000
8,320,000

293,000



Classに応じた用途例

Classに応じた用途例


クリーンルームを導入するメリット・デメリット

導入のメリット

クリーンルームは半導体工場や精密機器工場、製薬工場などでは必要不可欠とされています。工場へのクリーンルームの導入は、品質の保持管理を容易に行えることで、安定した製品を供給できるというメリットがあります。クリーンルームの導入によるクリーン化を図ることで、異物の混入の防止や製品の不良率の低下といった効果があります。

また、クリーンルームを使用して製造することは、顧客企業や消費者からの製品の信用度が高まり、企業イメージが向上することもメリットです。

作業者の健康と安全の保護の面でも、微粒子や有害物質の拡散を制御することで、作業環境の安全の保護も考慮されています。これにより、作業者の健康リスクを軽減し、安全な作業環境を提供することができます。

導入のデメリット

クリーンルームは導入のイニシャルコストやランニングコストがかかることがデメリットです。清浄度を維持するためには、昼夜問わず24時間稼働させる必要があります。定期的なメンテナンスやフィルターの交換などのランニングコストも発生します。そのため、初期投資や運用費用が高くなることがあります。

スペースの制約もあり、一定のスペースが必要です。設置場所の制約やスペースの確保が難しい場合には、クリーンルームの導入が難しくなることがあります。

クリーンルーム内は、制約された作業環境になるため、特定の作業手順や規則を守る必要があります。作業者は、専用の衣服や装備を着用し、作業手順や環境の制約に従う必要があります。これにより、作業の自由度や柔軟性が制限されることがあります。


クリーンウェア

クリーンウェアとは、作業者の人体に付着したホコリやゴミがクリーンルーム内に漏れるのを防ぐための専用の作業服のことです。また、クリーンウェアは、作業者や製品を微粒子や有害物質から保護するためにも使用されます。 クリーンルームで着用する作業服は、クリーンウェアやクリーンルームウェアのほか、防塵服、防塵衣、無塵服、無塵衣などと呼ばれています。



クリーンルームではクリーンウェアを着用

通常の作業服を着用していたのでは、人体や作業服などからホコリやゴミなどがクリーンルームに放出されて、汚染源になってしまいます。クリーンルーム内の異物を解析すると、作業者に付着していたものが多くを占めるとされています。
そのため、クリーンウェアを着用するのは、作業者の身体や衣服からホコリがゴミが放出されるのを防ぎ、クリーンルーム内の清浄度を保つことが目的です。また、異物の混入や静電気の発生を防ぐ目的でもクリーンウェアが着用されています。

クリーンウェアは清浄度クラスに合ったものを着用

クリーンウェアやキャップ、オーバーソックスなどは、清浄度クラスに合ったものを着用する必要があります。大まかに分けると、米国連邦規格の場合で「Class 1・Class 10」と「Class 100・Class 1,000」、「Class 10,000・Class 100,000」では、推奨されているクリーンウェアが異なります。

その際に注意したいのが、各国の規格によって異なる呼び方です。米国連邦規格では、1立方フィートあたりに存在する0.5μm以上の粒子の数によってクラス1~100,000までの6段階で表示しています。1立方フィートに100個の粒子があれば「クラス100」と言います。日本のJISや国際統一規格のISOでは、1立方フィートあたりに存在する0.1μm以上の粒子の数によって表示しています。JISはクラス1〜8までの8段階の表示で、JISの「クラス5」が米国連邦規格の「クラス100」と同等です。
現在は、米国連邦規格の「クラス100」「クラス1000」といった呼び方が一般的ですが、より精密な製造などを行っている企業などではJISやISOの「クラス2」「クラス3」といった呼び方もしています。クリーンルームウエアを選ぶ際は、求められる清浄度(クラス)と、それがどの規格で示されているのかを必ず確認してください。


クリーンルームに適したの換気方法

換気方法は大きく2つの方式に分かれています。

  1. 機械換気
  2. 自然換気

機械換気は換気扇を使用して強制的に換気をする方法になります。

  • 第1種換気方式:給気と排気両方を換気扇で換気する方法
  • 第2種換気方式:給気を換気扇で行い、排気は自然排気する換気方法
  • 第3種換気方式:給気を自然給気で行い、排気を換気扇で行う換気方法
  • 第4種換気方式:給気も排気も換気扇を使用せず、自然に換気する換気方式

第1種は安定しているが、給気と排気を換気扇で行っているためコストがかかる。
第2種は給気だけ換気扇で行うことで室内の気圧が高くなるため、室内に塵や埃が入りにくいためクリーンルームとしては、適している。
第3種は排気のみを換気扇で行うため室内の気圧が低くなるため、自然給気により塵や埃が室内に入ってしまう恐れがある。


クリーンルームの換気回数

クリーンルームはホコリや細菌などの製品への付着を防ぐため、高い清浄度で保たれた空間です。クリーンルーム内での作業では、服装規定や作業手順などを守り、ホコリや細菌を持ち込まないことが求められます。清浄度が保たれなければ、製品不良などのトラブルに発展する恐れがあるため、決められたルールを守ることが大切です。

一般的な換気(外気を取り入れる事)とは少し意味が異なり、クリーンルームでは「HEPAフィルタ」若しくは、「ULPAフィルタ」と呼ばれるフィルターを使って室内にクリーンな空気を送り込む必要があります。
FFU(ファンフィルタユニット)と呼ばれるクリーンルーム用の空気清浄の機械を使用して換気を行う事で、クリーン環境を実現しています。
内部の発塵量その他によって換気能力の設計が必要ではありますが、一般的な換気回数は下記の通りです。

清浄度クラス
換気回数
ISO
米国連邦規格209E 洗浄度クラス
回/時
クラス5
class100
300回程度
クラス6
class1,000
80回程度
クラス7
class10,000
40回程度
クラス8
class100,000
20回程度


クリーンルームが換気されたかを確認する方法は?

クリーンルームの空気清浄度が確保できているか確認するには空気中の浮遊微小粒子の濃度や数を計測する必要があります。
清浄度の測定には一般的にパーティクルカウンターが使われますが、単発測定しかできないため設備によっては頻繁に人が駆り出されることもあり「連続測定できないか?」との声をお聞きすることがあります。

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