変電所とは? 仕組みや役割・種類をわかりやすく解説
変電所とは、電気の電圧や周波数の変換を行い、電力の流れを制御する施設のことです。
主には、目的に合わせて電圧を高くしたり、下げたりしています。
変電所には、電圧を変換する「変圧器」のほかにも、故障などのときに自動的に電気を切る「遮断器」、落雷のときに雷の電気を地面に逃がすための「避雷器」などが設置されています。
多くの場合、発電所は電力消費の多い平野部から離れた場所にあります。
この様な長距離の送電では、電力の損失を抑えて効率を上げるために、高電圧に変換します。
そして、超高圧変電所、一次変電所、二次変電所、配電用変電所と各変電所で徐々に電圧を下げて、家庭や工場に電気を届けています。
(変電所は、英語では Electrical Substationといい、Substationの文字を取り SS または S/S と略されます。)
変電所の役割及び目的
- 長距離での送電効率を上げるために電圧を高くする
- 使用場所にあわせた電圧に変圧する
- 必要に応じて電気系統をつないだり切り離したりする
- 使用場所(鉄道・JR、工場、ビル、家庭など)に電気を分配する
変圧・送電の流れ
1.発電所内又は隣接の変電所
・発電所の出力(数千~2万ボルト)を27.5万~50万ボルトの超高電圧へ昇圧
・超高圧変電所へ送電
2.超高圧変電所
・発電所から送電された超高電圧を15.4万ボルトへ降圧
・1次変電所へ送電
3.一次変電所
・15.4万ボルトのまま大工場や鉄道・JRへ電力供給
・6.6万ボルトへ降圧し中間変電所へ送電
4.中間変電所
・6.6万ボルトから2.2万ボルトへ降圧
・一部は工場へ供給
・残りは配電用変電所へ送電
5.配電用変電所
・2.2万ボルトから6600ボルトへ降圧
・一部はオフィスや工場へ供給
・残りは柱上変圧器へ送電
6.柱上変圧器
・6600ボルトから100ボルト、200ボルトへ降圧
・家庭や小規模事業所などへ供給