ベルトコンベヤの異常を早期発見する方法|代表的なトラブルと監視機器

ベルトコンベヤのトラブルは、突然発生したように見えることがあります。しかし実際には、重大な設備停止やベルト破断の前には、ベルト蛇行やスリップ、シュート詰まり、異常発熱などの予兆が発生しています。これらの異常を見逃すと、生産停止や部品交換だけでなく、重大な設備損傷や火災につながる可能性があります。そのため、日常点検に加えて、設備状態を継続的に監視し、異常を早期に発見できる仕組みづくりが重要です。特に長距離コンベヤや屋外設備、夜間運転を行う設備では、運転中の状態を常時確認することが難しく、監視機器を活用した状態監視が有効です。

本記事では、ベルトコンベヤで発生しやすい代表的なトラブルと、早期発見に活用される監視機器について解説します。

トラブル別コンベヤ周辺機器の資料はこちら↓

トラブル1コンベヤベルトの蛇行

どのようなトラブルか

ベルト蛇行とは、ベルトが左右どちらかへ片寄って走行する現象です。初期段階では運転を継続できる場合もありますが、放置するとベルトが側板やフレームと接触し、端部の摩耗や損傷につながります。

主な原因

  • プーリやローラの芯ずれ
  • ベルト張力の不均衡
  • 搬送物の偏荷重
  • プーリやローラへの付着物

早期発見のポイント

  • ベルトが中央を走行しているか
  • ベルト端部に摩耗が発生していないか
  • 荷こぼれが増えていないか

有効な監視方法

ベルト片寄スイッチを設置することで、ベルトの片寄りを継続的に監視できます。ベルトがフレームへ接触する前の段階で異常を把握できるため、損傷や突発停止の防止に役立ちます。また、蛇行対策としては、異常を検知するだけでなく、ベルトの走行を自動補正する電動調整キャリアが活用される場合もあります。

ベルト片寄スイッチの詳細を見る
電動調整キャリアの詳細を見る

トラブル2ベルトスリップ

どのようなトラブルか

ベルトスリップとは、駆動プーリとベルトの間で滑りが発生し、本来の搬送速度を維持できなくなる状態です。スリップが継続すると搬送能力が低下するだけでなく、ベルトや駆動部品の摩耗が進行する原因になります。

主な原因

  • 張力不足
  • プーリ表面の摩耗
  • 粉じんや油分の付着
  • 過負荷運転

早期発見のポイント

  • 搬送量が低下していないか
  • 駆動部に異常発熱がないか
  • 焦げ臭いにおいが発生していないか

有効な監視方法

スピードスイッチや速度開閉器を活用することで、搬送速度の低下を継続的に監視できます。スリップによるベルト摩耗や駆動部の異常が深刻化する前に対応できるため、設備停止リスクの低減につながります。

スピードスイッチの詳細を見る
速度開閉器の詳細を見る

トラブル3|シュート詰まり・荷こぼれ

どのようなトラブルか

シュートやホッパー、排出口では搬送物が堆積しやすく、詰まりや荷こぼれが発生することがあります。搬送物の流れが悪化すると、設備停止や過負荷につながるおそれがあります。

主な原因

  • 搬送物の堆積
  • 異物混入
  • シュート形状の不適合
  • 清掃不足

早期発見のポイント

  • 排出口周辺に搬送物が堆積していないか
  • 搬送物の流れに変化がないか
  • モータ負荷が増加していないか

有効な監視方法

シュートスイッチを活用することで、搬送物の堆積状況を監視できます。詰まりの発生を早期に把握し、設備停止や搬送物のあふれにつながる前に対応しやすくなります。

シュートスイッチの製品ページはこちら

トラブル4|ベルトの損傷・縦裂き

どのようなトラブルか

ベルトコンベヤでは、異物の噛み込みや鋭利な搬送物との接触などにより、切り傷や縦裂きなどの損傷が発生することがあります。初期段階では小さな傷に見えても、運転を継続することで損傷が拡大し、設備停止やベルト交換につながる場合があります。

主な原因

  • 搬送物への異物混入
  • 鋭利な搬送物との接触
  • シュートや設備部材との接触
  • ベルト表面の摩耗や劣化

早期発見のポイント

  • ベルト表面に傷や裂け目がないか
  • ベルト接触部に異常摩耗がないか
  • 異物の噛み込みが発生していないか

有効な監視方法

縦裂き検出器を活用することで、異物によるベルトの縦裂きなどを検知できます。異常発生時に迅速な対応が可能となり、ベルト損傷の拡大や設備停止による影響の抑制に役立ちます。

ベルト縦裂き検出器の詳細を見る

トラブル5|摩擦・焼付きによる異常発熱

どのようなトラブルか

異常発熱は単独で発生するというよりも、ベルトスリップやローラ固着、軸受劣化などの結果として発生するケースが多いトラブルです。目視だけでは発見しにくく、異常に気付いた時には設備損傷が進行している場合もあります。特に粉じん環境では、発熱が火災リスクにつながる可能性もあるため注意が必要です。

主な原因

  • ベルトスリップ
  • ローラ固着
  • 軸受劣化
  • シュート詰まり

早期発見のポイント

  • 焦げ臭いにおいが発生していないか
  • 部品の変色がないか
  • 局所的な温度上昇がないか

有効な監視方法

温度監視機器を活用することで、人の巡回点検だけでは発見しにくい発熱箇所を継続的に把握できます。設備損傷や火災リスクの低減にも有効です。温度監視機器や温度センサは、異常発熱の早期把握に活用されています。

トラブルごとの適用機器を一覧で確認したい方はこちら↓

異常を見逃さないための監視機器活用

ベルトコンベヤを安定して稼働させるためには、日常点検だけでなく、設備状態を継続的に監視する仕組みが重要です。
特に次のような設備では、監視機器の活用が有効です。

  • 停止による影響が大きい重要設備
  • 長距離コンベヤ
  • 粉じんが多い環境
  • 点検頻度を増やしにくい設備

蛇行検知スイッチやスピードスイッチ、シュートスイッチ、ベルト破断検知器、温度監視機器などを活用することで、目視点検だけでは発見しにくい異常の兆候を早期に捉え、設備トラブルや突発停止の未然防止につなげることができます。また、異常を検知するだけでなく、安全に設備を停止できる仕組みも重要です。非常引綱スイッチなどの緊急停止機器を組み合わせることで、安全性の向上にもつながります。

\緊急停止の製品はこちら/

コンベヤトラブルの監視・検知に活用される主な機器

ベルトコンベヤで発生しやすいトラブルは種類によって原因や影響が異なります。ここまで紹介した主なトラブルと監視機器の関係を以下にまとめました。

トラブル

主な原因

想定される影響

主な監視機器 

 コンベヤベルト蛇行

芯ずれ・偏荷重・付着物

ベルト摩耗・設備停止

ベルト蛇行検知スイッチ、ベルトスウェイスイッチ 
 ベルトスリップ

張力不足・過負荷

搬送能力低下・異常発熱

スピードスイッチ、回転監視センサ
 シュート詰り・荷こぼれ

搬送物堆積・異物混入

設備停止・荷こぼれシ

シュートスイッチ、レベルセンサ
 ベルト破断

接合部劣化・ベルト摩耗

搬送停止・復旧工数増加ベル

ベルト破断検知器・縦裂き検出器 
 摩擦・焼き付けによる異常発熱

ローラ固着・軸受劣化

設備損傷・火災リスク

 温度監視機器、温度センサ

トラブルごとの適用機器を一覧で確認したい方はこちら↓

ベルトコンベヤの安定稼働は「早期発見」から始まる

ベルトコンベヤの重大なトラブルの多くは、小さな異常の見逃しから始まります。設備停止や部品交換が必要になる前に異常を検知できれば、点検や修理の計画を立てやすくなり、突発停止のリスク低減につながります。そのためには、日常的な設備確認に加え、異常の兆候を継続的に把握できる監視体制を整えることが重要です。蛇行やスリップ、シュート詰まり、ベルト破断、異常発熱などのトラブルも、適切な監視機器を活用することで早期に異常を検知し、設備停止や損傷の拡大を防ぐことにつながります。

マツシマメジャテックでは、ベルト片寄スイッチ、スピードスイッチ、シュートスイッチ、ベルト縦裂き検出器など、ベルトコンベヤの安定稼働を支援する各種保護機器を取り揃えています。設備条件に応じた監視機器の選定や導入をご検討の際は、ぜひ関連資料をご活用ください。

ベルトコンベヤトラブル対策のWEBセミナーのアーカイブ配信も行っております。

レベル計測機種選定ガイド
お役立ち資料ページの紹介

人気記事ランキング